最近CMやテレビ番組などでもよく耳にするヘアマニキュア。しかし、聞いたことがあっても実際にどんな商品なのか理解している人は少ないのではないでしょうか。
今回はそんなヘアマニキュアについて、使用することで髪の毛にどんな効果があるのか、ヘアカラーとの違いは何かなど、多くの人が疑問に感じていることを詳しく説明していきます。
目次
ヘアカラーとヘアマニキュアの違いとは?

(1)ヘアカラー
ヘアカラーは髪の毛の内部にいたるまで構造を変えることでカラーリングを行う施術です。そもそも髪の毛の色は、髪の毛の内部にあるメラニン色素によって決定する仕組みになっています。
ヘアカラーをすることで、この内部のメラニン色素を脱色してカラー剤で染色しています。内部から色素を変えているので、ヘアカラーの発色が良いのが特徴です。ただし、メラニン色素を染色するためにはキューティクルを開く必要があり、たんぱく質や水分などの髪の毛の栄養素が流れてしまうのがデメリットです。
(2)ヘアマニキュア
ヘアカラーとヘアマニキュアの大きな違いは、カラー剤をどこまで染みこませるかです。
ヘアマニキュアでは、カラー剤を髪の毛内部まで染みこませるということはせず、髪の毛の表面だけをカラーリングします。内部まで薬剤をしみこませるとキューティクルを破壊してしまうのですが、表面のコーティングだけなので髪の毛が傷みにくい特徴を持っています。ですが、メラニン色素まで染色しているわけではないので、髪の毛全体の色合いを明るくすることはできません。
ヘアマニキュアのメリット
ヘアマニキュアでは髪の毛の色を染めるために、髪のキューティクルの表面にカラーを吸着させます。そのため、ヘアカラーとは違って内部まで染めることはなく髪の毛のキューティクルを破壊することはしません。カラーをしても髪の毛を傷める心配がないのが最大のメリットです。
さらに、髪の毛の表面をコーティングすることで、見た目に美しいつやが出たり、ドライヤーの熱や摩擦、日常生活における紫外線などの髪の毛へのダメージから守ってくれる効果も持っています。
ヘアマニキュアのデメリット
ヘアカラーではなく、ヘアマニキュアをするデメリットは、カラー剤が髪の毛の表面をコーティングしているだけなので、カラーリングをしてもすぐに落ちてきやすいという点です。爪のマニキュアでも同じように外部からの刺激を受けやすい部分から少しずつはがれてきてしまうことがありますよね。
これと同じようにヘアマニキュアも、毎日のシャンプーやブラッシング、紫外線などの刺激を受けることによって色が落ちやすくなってしまいます。

ヘアマニキュアの色持ち期間
ヘアマニキュアのデメリットとして挙げられるのが、色が落ちやすいという点です。では、実際にヘアマニキュアをしてどれぐらい色持ちをするのでしょうか。髪の質によって個人差はありますが、だいたい2週間から4週間ほどで色が落ちてきてしまいます。
毎日のシャンプーやブラッシング、紫外線などの外部からの刺激によって少しずつヘアマニキュアが剥がれてきてしまい、4週間もたてば自分の本来の髪の毛の色に戻ってしまうでしょう。
ヘアマニキュアの注意点
(1)カラー剤が落ちにくい
ヘアマニキュアは自宅で手軽に髪の毛の色を染めることができるのですが、注意すべき点もいくつかあります。まずは、ヘアマニキュアの成分が髪の毛以外の手や顔、首などについてしまった場合、色がなかなか落ちにくいので注意しましょう。
シャンプーや洗顔、入浴などで色落ちする性質を持っているので、もし肌に付着してしまった時には無理にこすって落とそうとするのではなく、自然とカラー剤の色が落ちてくるのを待つ必要があります。
(2)黒髪にあまり効果がない
次に知っておきたい注意点として、黒髪からヘアマニキュアをしてもあまり効果が実感できない場合が多いです。
一般に使用されるヘアカラーの薬剤の成分とは異なり、髪の毛の内部のメラニン色素までを染色するわけではなく、表面をコーティングするだけなので、黒髪にヘアマニキュアを使用しても髪の毛の色はあまり変わりません。黒髪にツヤやハリを与えたいのであれば使用するのも良いですが、明るい髪色に変えたい場合にはヘアマニキュアは向いていないです。
(3)ヘアカラーに変えにくい
ヘアマニキュアをする前に知っておくべき注意点として、ヘアマニキュアを使用してみて思っていた髪色にならなかった時にやっぱりヘアカラーをしようと思っても、すぐにヘアカラーができるわけではありません。
ヘアマニキュアの成分が髪の毛の表面にコーティングされてしまうので、しばらくはヘアカラーの薬剤が髪の毛の内部まで浸透しにくい状態へと変わってしまいます。ヘアカラーをしたくなってもヘアマニキュアが剥がれるのを待つ必要があります。
ヘアマニキュアがおすすめの人
(1)肌が弱い人
ヘアマニキュアは、肌が弱く今までにヘアカラーでかぶれや痛みなどの肌トラブルを起こしてしまった人におすすめです。ヘアカラーの薬剤で今までにトラブルを起こしたことがある人でも、ヘアマニキュアは酸化カラーと呼ばれる化粧品に分類されていて、肌への負担もヘアカラーと比べて弱いので安心して使用できるかもしれません。ですが、絶対に肌トラブルが起きないというわけではないので、ヘアマニキュアを行う前に相談してみるのが無難です。
(2)色んなカラーを楽しみたい人
ヘアマニキュアのデメリットとして、ヘアカラーに比べて色落ちが早いという点がありました。これはヘアマニキュアのデメリットなのですが、いろんな髪色にチャレンジしたいと考えている女性にとってはメリットにもつながります。
4週間程度で自然に色落ちするので、数あるカラーバリエーションの中からすぐに次の髪色に変えることができます。ヘアマニキュアなら、髪の毛への負担も軽く済むので、自分の気になる髪色にどんどん挑戦して行けますよ。
(3)ダメージヘアが気になる人
髪の毛は染めたいけど、カラーによって髪の毛を傷めたくない、そんな欲張りな願いもかなえてくれるのがヘアマニキュアです。ヘアカラーと比べてキューティクルを破壊せずにカラーリングが出来るので、髪の毛への刺激が少なく、なるべく髪の毛を傷めたくないという女性にぴったりです。
ヘアマニキュアを使用すると、髪の毛にハリやツヤが出るというメリットもあるので、ツヤやハリ感をさらに高めたいと考えている人にもおすすめできます。
市販でおすすめのヘアマニキュア5選

それでは市販で買えるおすすめのヘアマニキュアをご紹介します。

(1)加美乃素 カラー デ リタッチ
加美乃素のカラーデリタッチは、簡単に白髪染めのケアができるヘアマニキュアです。爪のマニキュアのように付属のブラシで髪の色の気になる部分にカラー剤を塗っていくだけの簡単な手順で、使用するたびに気になる生え際の白髪を染めることができます。
自宅でも簡単に使えるように工夫されていて、髪の毛に塗った後は洗い流す必要がなく、髪の毛が乾けばヘアマニキュアの完成です。色持ちは個人差はありますが、3週間から4週間となっています。使いやすいブラシなので全体に塗っても良いですし、自分の気になる部分だけ部分染めも可能です。

(2)サロンドプロ ヘアマニキュア・スピーディ
サロンドプロのヘアマニキュアは、塗って5分放置するだけで薬剤が髪の毛の表面をコーティングして白髪を目立たなくしてくれます。髪の毛のツヤを出すために、椿オイルも配合されているので髪の毛にやさしい商品となっています。
他にも髪の毛に負担が少ない優しい使い心地であったり、5種類の自然由来トリートメントを配合していたり、ジアミン系の染料を使用していなかったり、などと安心して使用できる工夫がされている商品です。カラーバリエーションも4種類と豊富な商品なので、自分の気に入った色を選んで使用することができます。

(3)ホーユー シエロ ヘアマニキュア クシ付き +クレンジングジェル
ホーユーのシエロヘアマニキュアは、色持ちが良いヘアマニキュアです。海洋コラーゲンを配合しているので、髪の毛へのダメージが少ないだけでなく傷んだ部分に浸透してすみずみまでうるおいを感じられる髪の毛へと導いてくれます。
さらに2種類のアミノ酸も配合しているので、きれいに染まってコーティングが剥がれにくく、色持ちがよくなっています。自宅で自分で簡単に染められるように、ボタンを押して泡を出し、付属のくしを使って気になる部分にブラッシングするだけで染められます。肌にカラー剤が付着してしまっても、ヘアマニキュアを落とすクレンジングジェルもついているから安心です。
(4)シエロ オイルインヘアマニキュア
シエロのオイルインヘアマニキュアは、アルガンオイルやオリーブオイルなどが配合されていることから髪の毛をいたわりながらカラーリングができる商品です。他にもアミノ酸誘導体やヒアルロン酸が配合されているので、髪の毛を染めるだけでなくツヤとうるおいも与えてくれます。
ジェルが髪の毛に密着することで約1か月色持ちするのも特徴です。自宅でも簡単にヘアマニキュアができる簡単な作りになっていて、ワンプッシュでくしを使用してブラッシングするだけで完了します。気になる部分だけ染めて、余ったカラー剤はそのまま取っておけるのが経済的です。
(5)ブローネヘアマニキュア クシ付
ブローネのヘアマニキュアは、髪の毛をいたわりながら白髪を染められる商品です。天然海藻エキスやロイヤルゼリーエキス、シルクエッセンスの天然由来成分が配合されているから髪の毛のうるおいを保護して保湿してくれます。
美髪成分である乳酸やリンゴ酸なども配合されているので、繰り返し使っても髪の毛を傷めることがなく、使用するだけで髪の毛の傷んだところを補修してツヤとコシを与えてくれます。片手でとかすだけで手早く塗ることができて、残りは取っておけます。ヘアマニキュアが地肌に付くとなかなか取れませんが、専用のリムーバーも付属でついてくるので安心です。
ヘアマニキュアの使い方
(1)白髪の目立つ部分を中心に付ける
ヘアマニキュアに含まれる成分をより浸透させるためにも、白髪が目立って気になっている部分を中心に塗るようにしましょう。白髪を隠したいからと言って、あまり厚く大量に塗りすぎるのは避けた方が良いです。
あまり多く出しすぎずに塗っていくのがポイントです。注意すべき点として、ヘアマニキュアが地肌に付くとなかなか取れないので、くしやブラシなどの歯先を頭皮に対して垂直に立てながら塗ると、頭皮に付きにくくなります。
(2)全体にムラなく付ける
白髪が目立っている部分を中心に塗った後には、髪の毛全体にムラがなくなるように塗るようにしましょう。
ヘアマニキュアの成分はヘアカラーと違って本来の髪の色に近い明るすぎない色であることが多いですが、それでも塗っていない部分があると髪の毛の色が部分的に違うことになってしまいます。自分で行うと難しいですが、鏡や髪の毛を止めるクリップなどを利用して髪の毛全体にむらなくヘアマニキュアを塗ることがポイントです。
(3)適切な時間放置する
白髪が気になる部分、髪の毛全体の順番に塗り終わったら、髪の毛の表面を十分にコーティングしてくれるように適切な時間そのままの状態で放置してあげましょう。
放置しておく時間は、商品によって違いがあり、室温などにも異なってくる場合があるので、商品パッケージに記載されている使用説明書をよく読んで従います。放置時間を守らないと、うまく染まらなかったり肌トラブルを引き起こす原因にもなりかねないので、説明書に従いましょう。
(4)しっかり洗い流す
適切な時間ヘアマニキュアを塗った状態で放置した後は、しっかりと洗い流してあげましょう。目安として、ヘアマニキュアの色が出なくなるまで十分にすすぐ必要があります。
髪の毛や頭皮に成分が残ったままだと肌トラブルにつながる恐れがあるのでしっかり流します。流した後シャンプーとリンスも行うと良いです。塗り終わったからと言って手袋を外して洗い流すと、まだヘアマニキュアの成分が手についてしまうことがあるので手袋をつけた状態で流すのがポイントです。
ヘアマニキュアまとめ
女性にとって白髪は年齢を感じさせて気になるものですよね。かといって、ヘアカラーを繰り返すと髪の毛自体が傷んでしまう原因になるので、髪の毛を守りながら髪色も綺麗に染めたいのであればヘアマニキュアがおすすめです。
キューティクルを破壊することなく、市販されている商品で簡単に気になる白髪を染めることができて、外部の刺激から髪の毛を守ってくれる効果もあります。
今回紹介したヘアマニキュアを利用して、いつまでもきれいな髪で過ごしてみてはどうでしょうか。
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