朝シャンは一時期、ブームとして流行しました。
しかしブームの過ぎ去った今でもすっかりと定着し、朝からすっきりできるとして日常的に行っている人も多いようです。
しかしながら、あまり朝シャンについて考えたことがない人もいるはずです。
そこで、朝シャンには一体どんなメリットがあるのか?そしてデメリットや注意点などはないのか?
ここで詳しく内容について解説してみます。
気を付けたいこともありますので正しい知識をもっておきましょう。
朝シャンとは?
朝シャンというのは、朝にシャンプーを行うことを指します。シャンプーと言えば一般的には夜行うものでしたが、それを朝に行うことでそのように呼ばれているのです。また、他にもモーニングシャンプーとも呼ばれ方もあります。
1987年には流行語大賞の新語部門・表現賞に選ばれたことがあり、かなり時代が古い言葉ということが分かります。それが現在でも続けられており、すっかりと浸透している状態です。
実際に朝シャンをしている人は多いの?
どの程度の人が朝シャンをしているのかというと、あるデータでは日本人の約3割が行っているとされています。3人に1人という割合ですから決して少ない数字ではありません。
ブームの頃はもっと多かったようですが、長い年月が経った現在でもこれだけ高い割合を示していますので、習慣が定着していると言えます。
なお、この3割の人の半分は朝だけでなく夜も洗い、もう半分の人は朝だけ洗うという割合となっています。
朝シャンの効果・メリット
①体の血行をよくする
メリットは血液の巡りを良くできることです。目覚めた直後は血液の循環が下がっておりだるく感じてしまうものですが、シャワーで体を温めることで体を目覚めさせることができるのです。
血行が良くなること活動的になれるため、朝からしっかりと行動したいということで朝シャンをする人も少なくないようです。したがって必ずしも髪のケアだけを目的にするわけではなく、活動力の向上という意味合いも含まれています。そう考えると朝からお風呂に入るのは頷けるところもあるものです。
②寝癖・寝汗を解消できる
寝ぐせを楽に直せるのもメリットと言えるでしょう。特に寝ぐせがつきやすい人の場合、一度くせがつくと簡単には直せないものです。その場合はいっそのこと洗ってしまった方が簡単なこともあります。
セットもしっかりと行えますので髪型に拘りがある人からすれば朝シャンは大事な作業とも言えます。
同時に寝汗対策ができるのもメリットです。寝ている時にはコップ一杯程度の汗をかきますが、シャワーを浴びることで汗による不快なべたつきをリフレッシュできます。
③朝から気分がすっきりする
寝起きは低血圧で頭が冴えないという人は少なくありません。気分もすっきりせずだらけてしまいがちです。
朝シャンはそんな気分を吹き飛ばしてくれる効果も秘めています。温かいお湯に当たることで頭を目覚めさせることができ、一日の始まりの合図を体に伝えることができるのです。
目覚めの効果はもはや生活スタイルの一部になっている人もいるようです。
朝にシャワーを浴びないと一日が始まらない人もおり、朝シャンもひとまとめでセットになっています。
④シャンプーの香りを残すことが出来る
シャンプーの香りを残すために朝シャンプーをする人も少なくありません。
特に女性の場合は髪から良い香りがする状態を好む人も多いです。
それが女性としてのひとつの魅力として考えられ、香りに拘る傾向が見られます。
そこで最適なのが朝シャンプーを行うことです。
シャンプーの良い香りを残しておけますので気分良く一日をスタートできます。
なお、髪から良い香りがする女性を好む男性も多いです。
そうした実情もあって余計に朝シャンは女性からの人気が高い面もあると言えます。
朝シャンのデメリット
①皮脂を落として過ぎてしまう
デメリットは皮脂を落として過ぎてしまうことです。
皮脂はべたつきや臭いなどの原因になるため、邪魔な存在に感じられがちですが、しかし適度な皮脂は皮膚を保護する大事な役割を持っているのです。朝シャンをすると皮脂を奪い過ぎて刺激に弱い状況を引き起こしてしまう懸念があります。
特に頭は紫外線の影響を受けやすいですから要注意です。日差しの影響を受けることで頭皮トラブルのリスクも増しますので、何気なく行う習慣が頭皮への負担になっていることを理解しておく必要があります。
②すみずみまで洗浄できない
朝の忙しい時に行う朝シャンは隅々まできちんと洗えないことがあるのもデメリットです。
雑な洗い方になってしまうと汚れが残ってしまったりすすぎが甘くなってしまったりと良いことがありません。
頭皮は体の中でも特に汚れが溜まりやすい場所ですので丁寧な洗い方が求められます。
汚れが残ってしまうと頭皮トラブルの原因になるだけでなく、不快な臭いを発生させてしまう恐れもあります。朝に洗うにしても、雑になってしまいがちなことを知り、丁寧に洗うことを心掛けなければいけません。
③薄毛の原因になる
髪を健康的に成長させるには清潔な頭皮状態で眠ることが大切です。
ところが朝シャンをメインにしている人の場合、夜は洗わないことがあるために汚れた状態で眠りについてしまう傾向があります。頭皮が汚れている状態では髪の成長を阻害する原因になる上、毛穴に汚れが詰まって抜け毛を発生させやすくする恐れがあるのです。
だからといって夜に洗うのも注意が必要です。
朝と夜の2回洗うことで皮脂を奪い過ぎることになり、洗い過ぎも薄毛の原因になり得ます。
④朝シャンを取って朝食を抜きがちになる、、
時間に余裕がない場合、朝食よりも朝シャンが優先されることもあります。
食事よりも身嗜みを重視する人もいますので、二者択一なら髪のことを優先されてしまうのです。
しかし朝食を抜くのは良くありません。
大事なエネルギー源を抜くと体力が持たなかったり疲労が溜まりやすくなったりと不便が生じます。
頭の回転も悪くなりますから、アイデアなどを出したい時にも思うように考えることができません。
そうしたリスクがあるのも朝シャンの良くないところです。
⑤菌やダニの原因になるかも、、
きちんと洗いやすすぎができなかったり、乾かし方が良くなかったりすると、菌やダニの繁殖を促す恐れがあります。汚れや湿気は細菌やダニのエサとなるため、知らず知らずの内に不衛生な頭皮環境になることがあるのです。
また、皮脂を奪い過ぎるとバリア機能が弱くなりますので、余計に影響を受けるリスクが高まってしまうでしょう。症状が酷くなるとかゆみや目立つフケが出るほか、場合によっては治療を受けなければいけない皮膚トラブルが起こるリスクもあります。
⑥皮脂が過剰に分泌されるようになる
皮脂を奪い過ぎるのが朝シャンのデメリットのひとつですが、その影響で皮脂が過剰に分泌されるようになるのもデメリットです。頭皮を保護するための皮脂が減ると分泌を促そうとする働きが強まりますので、却って頭皮環境を悪くする恐れがあるのです。
べたつきが気になるからといって、しつこく洗うと余計に症状が酷くなります。
悪循環に陥ってしまうリスクもありますので、朝シャンがべたつきの原因になっている可能性も考えてみなければいけません。
⑦頭皮の毛穴ダメージが大きい
朝は毛穴が開きがちですが、その状態で朝シャンをすると刺激になりやすいです。
特に使用するシャンプーが良くないとダメージもアップします。
中でも洗浄成分が強めのシャンプーには注意しなければいけません。
いわゆる高級アルコール系シャンプーには強力な合成界面活性剤が含まれていますが、洗浄力が強く刺激も強いという特徴があります。そうしたシャンプーで洗ってしまうと毛穴への負担になりやすく、抜け毛や薄毛の原因となることがあるのです。
朝シャンをする場合の注意点
①時間に余裕をもつ
もし朝に洗いたい場合は、時間に余裕を持てるようにライフスタイルを変えていくことが大切です。
朝は時間がないために雑な洗い方になりがちですが、それによってきちんと頭皮ケアが行えなくなります。
30分から1時間程度の余裕でも持てるようになれば、シャンプーの質も違ってくるはずです。
夜にゆっくりと洗う時のように、朝も丁寧に洗うことが必要ですので、いつもより早く起きるなどして慌てない朝の時間を過ごせるように工夫をした方が良いでしょう。
②シャンプーは優しく
忙しく慌てている時ですと洗い方が雑になりやすいです。
頭皮や髪を無用に擦って傷つけてしまうことも考えられます。
優しく洗うためには爪を立てることなく、指の腹を使ってマッサージをする感覚で洗うことが大切です。頭皮を揉み解すことで汚れが落ちやすくなりますし、ぼんやりする頭をリフレッシュさせることができるのです。シャンプーの際には擦り洗いをしがちですが、頭皮は擦らずとも汚れは落ちます。
擦れば擦るほど摩擦でダメージになりますので注意しなければいけません。
③夜にコンディショナーだけで済ませる
朝シャンを行った上、夜にまでシャンプーをすると洗い過ぎになる恐れがあります。
それを回避するためにも夜はコンディショナーだけ行うという方法もあるのです。
体には老廃物を排出させる機能が備わっていますので、シャンプーを使わずお湯で洗い、その上からコンディショナーを使用するだけでも十分なことがあります。
なお、コンディショナーはすすぎにくいため、しっかりと洗い流してから眠ることが大切です。
十分に流そうとも保護効果が失われてしまうことはありません。
朝シャン時の薄毛対策
①湯シャンですませる
朝シャンによる薄毛リスクが気になる場合、お湯シャンのみで終えるのもひとつの方法です。
シャンプー剤を使うと洗い過ぎになりますが、お湯だけで済ませるようにすれば負担を小さく減らすことができます。基本的に頭皮の汚れはお湯だけでも落とせるため十分にキレイにできることもあるのです。
お湯シャンは特に乾燥肌や敏感肌に人におすすめと言えます。頭皮がデリケートな場合、シャンプー剤による刺激をなくすことで頭皮環境が整う効果にも期待ができます。
②アミノ酸系シャンプーを使う
普段は高級アルコール系シャンプーを使用している場合、アミノ酸系シャンプーへと替えてみるのもおすすめと言えます。
アミノ酸系シャンプーは人体にも存在するアミノ酸が洗浄成分の主体となった物であり、頭皮への負担が小さいのが特徴です。洗浄力がマイルドですので必要な皮脂を残しながら洗うことができます。
ただ洗浄力が低めゆえに二度洗いをしないと十分に洗えないこともあります。頭皮状態に合わせて適宜調整する使い方が大切です。
③トリートメントを使う
シャンプーだけで済ませてしまうと髪が乾燥しやすくなりますので注意が必要です。
直接的に薄毛リスクになるわけではないものの、髪が弱く細くなることでボリュームダウンを感じるかもしれません。
乾燥を防ぐにはトリートメントもセットで使うことが大切です。
しっかりと保湿をすることで水分が保持され、まとまりやすくボリュームのある髪を感じることができます。
なお、トリートメントは洗い残しが発生しやすいため、意識しながら十分にすすぐようにしなければいけません。
④ドライヤーでしっかり乾かす
頭を洗った後はしっかりとドライヤーで乾かすのもポイントです。
湿気が残ってしまうと雑菌が繁殖しやすくなるため、雑な乾かし方にならないように気を付けなければいけません。
しかしながらドライヤーの使い過ぎにも要注意です。
頭皮を乾燥させて皮脂が出やすくなる恐れがあるからです。
ドライヤーを使う時は同じ個所に風を当てないようにし、小まめに動かしながら使用するのがポイントです。
また、温風と冷風を上手く使い分けましょう。
⑤紫外線対策をする
頭皮がダイレクトに紫外線を浴びてしまうと薄毛リスクに繋がります。
そのため外出をする際には紫外線対策を講じるのが望ましいです。
その際には帽子を被るのも良いのですが、通気性の悪い帽子ですと汗をかいて雑菌が繁殖しやすくなります。
また髪のセットも崩れてしまいます。
したがって日傘で対策を行うのがおすすめですが、ただ傘の色の選び方に注意が必要です。
内側が白系ですと反射して頭皮へのダメージになるため、黒系の物を選ぶのが無難です。
朝シャンをするときは正しく行うようにしよう
普段から朝シャンを取り入れている人もいるわけですが、こんな風にメリットやデメリットもあります。
確かに実践したくなるようなメリットもあるものの、一方では髪にとって良くないデメリットも存在します。
髪や頭皮のことを考えるとできれば夜シャンに切り換えるのが望ましいと言えますが、それでも朝に洗いたい時には十分に注意しながら行うようにしましょう。
正しく朝シャンと付き合うことでリスクを最小限に留めることができるはずです。