【薄毛の前兆?】生え際が後退する原因とは?対策などを美容師が解説!

加齢による脱毛・薄毛は毛穴の奥に存在する毛包幹細胞がDNAの損傷により機能しなくなり毛包がミニチュア化して起こるという研究成果が発表されていますが、そういった年齢でないのに生え際が後退している場合はAGA(男性型脱毛症)が原因でヘアサイクルに異常が起こっているケースが多いです。
そのため、生え際の薄毛の治療はAGA対策がメインとなります。
毛包が存在する限り薄毛の改善は可能ですが、AGA以外に頭皮の血行や生活習慣などもヘアサイクルに影響を及ぼすので原因に応じた対策を講じる必要があります。

 
 

生え際が後退する原因

 

 

①頭皮の血行が悪くなっている

髪の毛は毛根に栄養が十分に送り届けられることで太く健康的な毛に成長しますから、栄養を毛根に運ぶ役目の毛細血管の働きが重要になるわけですが、生え際は毛細血管の数自体が少ないため血行が悪くなった時に栄養の受け取りで影響を受けやすい部分なのです。
 
ですから、頭皮の血行が悪くなっていると生え際の髪の毛の成長を阻害することにつながりますし、もともと生え際は外気に触れる機会が多く紫外線ダメージ等により硬くなりやすいので、血行も悪くなりがちで薄毛が進行しやすい部分とも言えます。

 

②DHT

成人男性の生え際の後退の多くはAGAの原因物質DHT(男性ホルモンの一種)が引き起こします。DHTは男性ホルモンのテストステロンと5α-還元酵素が結合してできる強力な男性ホルモンであり、生え際の薄毛はDHTが毛乳頭細胞内の受容体と結合して作られる脱毛因子によりヘアサイクルが乱れることで起こります。
 
特に生え際はDHTを作り出す2型5α-還元酵素が多く存在しDHTが活性化しやすい部分です。
そのため、遺伝的に5α-還元酵素の分泌量が多かったり受容体の感受性が高いと薄毛を引き起こす可能性が高まります。

 

③生活習慣の乱れ

生え際の後退は加齢性脱毛・薄毛でない限りAGAが原因という場合が多いですが、実は生活習慣の乱れもその要因の一です。
生活習慣の乱れには全身の血行を促す運動が不足していること、髪の毛を成長を促す成長ホルモンの分泌がピークを迎える睡眠が不足していることが挙げられますし、他にも、含有成分であるニコチンが血管を収縮させる作用を持つため髪の毛の成長を阻害することにもつながる喫煙など、生活習慣の乱れが生え際の薄毛を招く可能性は否定できません。

 

④目の疲れ

昨今はパソコン・スマホ、SNSの普及によって長時間画面を見続ける人が多くなり目を酷使する人達が増えているため、眼精疲労に悩まされる人も増えている傾向にありますが、実はそういった目の疲れが生え際の後退の原因になる可能性もあります。
 
眼精疲労が直接的な原因になるわけではありませんが、目の疲れを解消するため髪の毛の成長に必要なビタミンB群などの栄養が消費されてしまったり、血行不良は眼精疲労の原因にもなるため、目の疲れは血行が悪くなっていて髪の毛の成長を阻害している可能性が高いからです。

 

⑤ストレス

ストレスが原因の脱毛症に円形脱毛症が挙げられますが、今のところ生え際の薄毛の主な原因であるAGAとストレスの関係性を明らかにするような研究成果は発表されていません。
 
しかし、ストレスを受けると髪の毛を合成するために欠かせない亜鉛が体内で消費されますし、身体の様々な機能を維持する役割がある自律神経も乱れてしまうため、血管の収縮が促されて血行不良を招き毛根に十分な栄養が運ばれなくなります。そのため、ストレスの蓄積が生え際の後退につながる恐れもあります。

 

⑥カラーやパーマなどのダメージ

最旬カラー・ヘアスタイルを取り入れた髪色・髪型を楽しみたいという人も多いと思いますが、カラーやパーマに使用する薬剤は頭皮や髪の毛にダメージを与えるため生え際の後退の原因にもなり得るのです。

 
カラーリングの手法はいくつかあるものの髪の内部を保護するキューティクルにダメージを与えますし、カラー・パーマの薬剤に含まれる成分は頻繁カラー・パーマを行うことで、アレルギー反応を引き起こして炎症等の頭皮トラブルにつながる恐れがあるため脱毛・薄毛の原因となる場合もあります。

 
 

生え際が後退しているかのチェック方法

 

①頭皮の状態をチェック

生え際の後退の原因の一つに頭皮の血行状態が挙げられますが、血行が悪くなると頭皮の柔軟性が低下して硬くなるので、実際に手を使ったチェック方法で硬さを確かめるのが効果的です。やり方は髪の毛の中に指を入れて皮膚を上下左右に動かすだけです。スムーズに動けば健康的ですし、そうでなければ血行状態が悪いことを意味します。また、頭皮のベタつき具合のチェックも重要です。頭皮が脂っぽい人は皮脂の過剰分泌により脱毛の原因となったり脂漏性脱毛症を引き起こす恐れがありますし、AGAを発症する人にも多いので注意が必要です。
 

 

②おでこの広さをチェック

生え際の後退具合はおでこの広さチェックでも分かります。
眉毛の上に中指・薬指・小指を揃えた状態で置き、その揃えた3本の指がおでこに入りきらない場合は後退していないと考えられますが、おでこに隙間ができたり指4本分が入るようだと後退している可能性大です。
 
また、AGAクリニックでは耳の最も高い位置から頭上にまっすぐラインを引き、そのラインが頭頂部に到達したところを起点として、そこからおでこの境目との距離を測り、その距離が2cm以上ならばAGAが原因で生え際が後退していると診断されます。

 

③抜けた髪をチェック

個人差はあるものの健康的な髪の毛の持ち主でも1日50~100本近く抜けるのが一般的ですから、それ以上の本数の抜け毛がない限りはまず問題ありません。
 
ただ、注意すべきなのは抜けた髪の質です。
抜けた髪をチェックして長くコシがあり毛根に丸みがある髪ならば成長しきった後に抜けた正常な抜け毛なので問題ありませんが、短い・細く弱々しい抜け毛であったり、毛根部分が痩せ細っている・いびつな形などの異常が見られる場合はヘアサイクルが正常に行われていない状態ですから生え際が後退する危険度は高いです。

④生え際の産毛をチェック

生え際を直接確認して後退しているかどうかをチェックする方法もあります。
髪の毛は通常一つの毛穴に3~4本程度の割合で生えていますが、前頭部の中でもM字型薄毛で薄くなる剃り込み部分は特に毛細血管が少ないため産毛が生えやすく、一つの毛穴から産毛が1本しか生えていないという場合も少なくありません。
 
そのため、おでことの境目の産毛をチェックした時に一つの毛穴から数本以上生えている場合は、本来血液の供給が少なく産毛が生えやすい位置にあった昔の生え際が後退している可能性が高いというわけです。

 
 

生え際の後退の対策

①ストレスを解消する方法を持つ

髪の合成に不可欠な亜鉛を消耗したり血行不良を招くストレスが薄毛を招く要因の一つにもなるので、ストレスを溜め込まないよう上手く解消してあげることが生え際後退の有効な対策の一つです。
もちろん現代社会でストレスフリーで生活を送るというのは難しい部分がありますから、神経の興奮をしずめる作用がある脳内物質の分泌を促すウォーキングやランニングなどの有酸素運動であったり、リフレッシュ効果が科学的に証明されている森林浴などといった方法がストレス解消には効果的でしょう。

 

②食生活を見直す

髪の毛の主成分はタンパク質です。
ですので、タンパク質を多く含んだ食品をしっかりとることは基本ですが、髪の毛の合成に関与するビタミンB群などのビタミン類や亜鉛などのミネラル類を食事に取り入れることも大切です。
 
また、特定の栄養を過剰に摂取しても全てが吸収されるわけではないので、栄養バランスの良い食事を心がけることが生え際後退の対策にもつながります。甘いもの・油ものが多い偏った食生活は皮脂の過剰分泌を促すなど、むしろ薄毛を加速させる恐れもあるので食生活の見直しが必要です。
 

 

③睡眠時間を確保する

睡眠中はレム(浅い眠り)・ノンレム(深い眠り)睡眠を繰り返していますが、入眠後おおよそ3時間で入るノンレム睡眠の時に髪の毛の成長を促す成長ホルモンの分泌が活性化されるので、入眠を妨げる就寝前の飲酒やスマホの利用等は避けて睡眠時間1日6時間以上は生え際後退の対策として確保したいところです。 
また、成長ホルモンの分泌量がピークが午後10時~午前2時なので、できるだけこの時間帯を意識して眠りにつくのが重要ですから、睡眠環境を整えたり朝日を浴びて体内時計を調節するなどの対策が効果的でしょう。

 

④タバコは止めて、アルコールはほどほどに

タバコは含有成分のニコチンの血管収縮作用が原因で頭皮の血行を悪くしますし、一酸化炭素の影響で頭皮に必要な酸素の供給も阻害するので薄毛にはほとんど良いことがありません。
そのため、生え際後退の対策において禁煙は必須条件と言えます。
 
また、アルコールの過剰摂取についても肝臓でのアセトアルデヒドの分解が追い付かなくなり、AGAの原因物質であるDHTの増加を促したり髪の毛の成長に必要な栄養の吸収を阻害することにもなるので、アルコールもほどほどにしておくのが賢明です。

 

⑤洗浄力の強いシャンプーは使わない

洗浄力の強いシャンプーで脂っぽい頭皮を洗い流したくなることもあるでしょうが、洗浄力の強いシャンプーは本来頭皮を保護する役割を持つ皮脂を過剰に洗い落としてしまうので、余計に皮脂の過剰分泌を促して頭皮環境が悪化、抜け毛・薄毛を招くことにもなりかねません。
ですから、生え際の後退の対策としてシャンプーを頭皮や髪に負担が少ないものに切り替えたり、強い洗浄力でなくても洗髪前のブラッシングやしっかり泡立てて指の腹でマッサージしながら洗う等のシャンプーの仕方の見直すことが必要です。

 

⑥スマホ、パソコンを使用するときは目の休憩を

IT企業勤務の人は薄毛になりやすいという調査データもあるように、パソコンを使った長時間の作業は身体を動かさず目を酷使するので、眼精疲労から肩こりなどを引き起こし頭皮の血行不良も誘発するため、薄毛の要因の一つであり生え際の後退にもつながります。
 
また、スマホの長時間使用もパソコンと同様に目を酷使し、目が受けたダメージ修復のために髪の毛の成長に必要な栄養を消費するので、スマホやパソコンの使用時間を減らす、1時間ごとに画面と距離を置き10分程度目の休憩をするといった対策が効果的です。

 

⑦パソコンのディスプレイは上から見る

パソコンで長時間作業を行う場合はディスプレイを上から見るようにするだけでも目の疲れを軽減できます。上から見るようにすれば目を開くための瞼の筋肉の負担を下から見るよりも減らせるので目の疲れを軽減して生え際の後退対策にもつながります。
 
他にも、ディスプレイと目の距離を40cm以上あける、画面が顔の正面に来るように調整する、外光が画面に入らないように角度を調節するなども疲れ目対策として意識しておきたい部分です。
 

 

⑧薄毛に効果があるツボを押す

ツボ押しは東洋医学で一般的な医学である西洋医学とは別の概念なので医学的効果が証明された方法ではありません。
しかし、ツボ押しは頭皮の血行を改善し抜け毛予防にもつながるので生え際の後退対策にも効果的です。
ツボ押しは目の中間と両耳の上端からまっすぐ上に伸ばしたラインが交差する場所にある百会、百会の左右斜め前の少しずれた位置につうてん等のツボがあるので、これらのツボを3~8秒程度の間隔で押す・ゆっくりはなすの流れで3分程度行います。

 

⑨育毛剤を使う

育毛剤はポピュラーな薄毛対策かもしれませんが、市販の育毛剤では満足できる効果は得られない場合も多いかもしれません。
しかし、薄毛に関する研究は日進月歩で進んでいますから、最近は生え際の後退の主な原因であるAGA対策に特化した育毛剤も増えていたり、発毛効果が臨床データで実証されている幹細胞に直接アプローチできる成分配合の育毛剤なども出てきていますし、全額返金保証付きで利用しやすいので育毛剤を使うのも有効な対策の一つと言えます。

 

⑩育毛サプリを飲む

忙しい現代人が毎日の食事で育毛のための食生活を徹底するのはなかなか難しい部分があるでしょう。
ですから、育毛サプリで不足しがちな栄養を摂取するのも生え際後退の対策として役立ちます。
 
特に育毛サプリは普段の食事では摂るのがなかなか難しいDHT抑制が期待できるハーブの一種ノコギリヤシエキスを始めとして、髪の成長に欠かせない成分がバランスよく配合されていますし、実感率が非常に高い育毛サプリもあるので栄養補助のため食事に取り入れてみても損はないでしょう。

 
 

生え際の後退具合をチェックして、現状を把握しよう!

生え際が後退する原因のほとんどはAGAによるものですが、生活習慣・ヘアケアの乱れやストレスなども症状の進行を加速させたり要因の一つとなる場合があります。
そのため、まずは生え際の後退具合を頭皮の状態や抜けた髪でチェックしてみたり、病院で検査を受けて原因を特定するなど現状を把握することが必要です。
 
そして、生え際の後退が確認できた場合は生活習慣を見直しから始めて、ツボ押し育毛アイテムなどでケア、それでも改善できない場合は薬による治療も検討という形が賢明ですし、毛包がある限り治すことは可能ですから前向きに諦めないことが大切です。